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 研 修 室 

 ここでは「収集家のいろは」と云うごく初歩的な内容から「転ばぬ先の杖」と云う脱初心者向けの内容まで、切符
収集趣味活動(主に鉄道を始めとする交通機関が対象)を行う上で私の経験から必要と思われる知識や、予め心得て
おく事で活動上起こり得る様々なトラブルを事前回避、或いは万一遭遇しても上手に対処し混乱の拡大を防止出来る
であろう、即ち折角の楽しい趣味活動中につまらない事で先方や自分が不愉快な思いをしないで済むであろうと思わ
れる方法論を私からの「提言」と云う形で纏めました。

 切符趣味系統ホームページの創成期には当該サイトを開設されている主宰者の方や、掲示板常連投稿者の皆さんは
基本事項として心得ておられる内容ばかりでした。しかし昨今の通信事情向上、画像処理機器やツールの普及、また
ブログの流行等、誰もが気軽にサイトを持てる時代となり、切符収集趣味の世界にもコレクション展示サイト立上げ
ブームが起きています。情報発信側の参加者が急増した事により、誤った解釈や風潮が蔓延しがちである事は私たち
にとって危惧すべき事態であります。

 尤も提言については賛否両論ありましょうが、少なくとも私の経験上でトラブル回避や対処の「与力」となった事
は間違いありません。そしてこれらの思想は当会の運営理念や活動方針の骨格でもあります。
 なお現在進行形、未来思考型でアクティブな収集趣味を続ける上で、今後も何か気付いた事があれば、随時項目の
追加など補改訂を行います。私が過去に乗越えた壁を後進の仲間がわざわざ同じ壁に当るような必要は無い、と云う
考えから開設したものです。皆さんの参考になれば幸いです。


日本切符収集趣味振興会 代表 お お ぞ ら 

 目次
 
1.収集家のいろは 〜 ルーキーの皆さんへ 〜
  0.はじめに精神論!
  1.初陣乃心得
  2.初歩参訓  
  3.物事の本質を知るべし
  4.物事の本質を踏まえるべし
  5.使用済の切符について
  6.他人に迷惑をかけるべからず

2.転ばぬ先の杖 〜 アクティブな収集家に捧げる提言集 〜
  0.懲りずに精神論!
  1.収集家の立場 〜私たちは良くも悪くも一般客とは区別されている〜
  2.趣味活動 〜私たちの要望は非日常的な需要である〜  
  3.自覚せよ! 〜無意識に「収集家の都合」を振り翳していることを!!〜
  4.続・自覚せよ! 〜大名、殿様よりも偉い「困ったお客様」〜
  5.公開情報の利用心得 〜珍券には必ず裏がある〜
  6.切符の通信販売(郵送申込)についての考え方
  7.遠征にリスクはつきもの

 収集家のいろは 〜 ルーキーの皆さんへ 〜
 
0.はじめに精神論!
 「きっぷ集め」に興味を持ち、情報を求めてお越し下さった皆さん、当サイトへようこそ。
 一番最初に読者のあなたに向けて確認しておきたい事があります。

 ●このコンテンツでは表現法として軍事用語(初陣、戦略、戦法、戦術など)が出て来ます。
  あなたは誰と戦うのでしょう?

  …意地悪な出札掛?

  …同じアイテムを狙っている同好のライバル?

  …ネットで匿名を良い事に高圧的な態度で暴言を吐くヲタ?

  …いいえ、どれも違います。

  …じゃあ誰よ?

  あなた自身です。

  …はぁ?

  このコンテンツではあなた自身の内なる敵と戦って頂きます。身内ではありませんよ。
  人間は誰でも弱い部分があります。ここでは収集家の精神論を述べています。
  冒頭の挨拶でも述べましたが、各節とも「おおぞら」の経験則で構成されています。
  未経験の事を寄せ集めの知識や憶測だけで述べた推論とは内容が違います。
  付け焼刃の俄か論者の言葉は薄っぺらいです。攻撃的な(人を傷つける為の)文章には温もりがありません。

  本物と偽物の違いを感じ取りながら、熟読頂ければ幸いです。



1.初陣乃心得
 改めまして「きっぷ集め」に興味を持ち、情報を求めてお越し下さった皆さん、当サイトへようこそ。
 先ずは趣味ですから御自身が「愉しむこと」が大前提であり、永く興味や関心が継続出来る事が大切になってくると
思います。勿論、「集まってくる」ものだけ、今の身の丈でも今後充分に趣味生活を愉しむ事も可能でしょうが、暫く
続けていると自然と新たな欲望が生まれる筈です。

 その新たな欲望が未知の分野である場合、その昔でしたら手探りで一歩ずつ独自に分析しながら進めるか、記念切符
ブーム以降の世代でしたら趣味誌や専門誌探しから始めたものですが、今の御時世インターネットで簡単に情報検索が
出来てしまい、大抵の場合は割とあっさり解答を見付ける事が出来る筈です。但しその殆どは結果的なもので、知識の
無い初心者には結果を導く理由や過程が解らないでしょう。ネットオークションでやけに高値がついているものを見て
も、何故そのような値段を付けてまで欲しがる人が居るのか理解出来ない事に例えると解り易いかも知れません。
 
 少しでも珍しいものが欲しい、その存在は有名でも入手困難とされているものが欲しい、そんな欲望を持ち始めたの
であれば、入手する為の戦略と戦法戦術(=智慧)を会得しなければなりません。



2.初歩参訓
  2-1.自助努力の精神
   近年はネット検索で必要な情報を比較的容易に入手出来る世の中と云われていますが、あくまでも一般論であり
  趣味世界に限らずとも核心を突いた内容、具体的な解答を無料で入手するのは容易ではありません。問題の核心に
  迫る為には現状の自分からの距離相応の努力が必要となって来ます。

  2-2.貪欲の精神
   自身の能力を高める為には貪欲に知識を吸収する事です。但し知識を活かした経験が無ければ、智慧は生まれま
  せん。詳しくは後述しますが、知識のみに逸ると却って様々なトラブルで苦しむ羽目になります。
   またコレクションに対しても貪欲になれば、少々の苦難も容易に乗越える事が出来る筈です。

  2-3.還元の精神
   自身の努力によって得た情報は積極的に公開し、広く同好に還元する事で新たな情報が入って来るものです。
   情報を出し惜しみすれば、結果的に自分の世間を狭くしてしまいます。



3.物事の本質を知るべし
  3-1.本来の切符とは?
   一般に切符と呼ばれるものは、本来代金と引き換えにサービスを受ける権利を有する証紙『有価証券』である事
  を忘れてはなりません。尤も「切符を買う」と云いますし、現に代金と引換えに手にする事から意味を履き違えて
  いる人も少なくないでしょう。しかし実際は切符を買う事で受けられるサービスに対価を支払っているのです。 

  3-2.では市場に出回っている切符は一体・・・?
   個人売買や趣味業者が商品として販売している切符は一般には古物骨董です。様々な理由で趣味需要に合わせて
  市場に流通しているのです。近年では切符を扱う事業者が放出する例も少なくありません。



4.物事の本質を踏まえるべし
  4-1.市場に流通しているものを集める
   評価額は様々ですが、オークションでは金子さえ惜しまなければ幾らでもコレクションは増え続けるでしょう。
   切符オークションで10万円を超える落札品は殆どありませんから、それこそ自家用の飛行機を持てる位の予算が
  あれば、欲しいものは入札さえすれば必ず手に入るでしょう。尤も庶民には夢の話ですし、実際斯様な立場になれ
  ば切符集めに魅力を感じなくなるでしょうね。

  4-2.現役の有価証券を集める
   先ず現在進行形、未来思考型の収集活動として出札窓口に行く場合、これは本来の有価証券をコレクション目的
  で購入することになります。従って発行に関しては規則規程で定められた条件下に限定される事は至極当然である
  と云えます。
   発行側の立場としては、私達収集家も本来取り交わすべき契約の履行不履行に関わらず、表面上は一般の利用者
  と同等に扱う、即ち私たちは一般客に発行する切符と同様のものを、趣味目的で購入することを黙認されているに
  過ぎないのです。



5.使用済の切符について
 自分が旅行に使った切符を記念に貰って帰りたい。誰でも一度は考える事かも知れません。
 その昔は審査が厳しく、無闇に貰えるものではありませんでしたので、低額なものならば一枚余分に買う、長距離乗
車券ならば目的地の一駅先まで買って途中下車の形にする、連絡乗車券ならば接続駅まで使用し前途を放棄する、等々
若干のテクニックが必要な時代もありました。

 今は改札掛に申し出れば証明印押捺、磁気券ならばパンチ穴を開けるなど処理手続を経た後に持ち帰り可能な場合が
殆どで、国鉄末期以降に収集趣味を始めた人ならば、逆に斯様な状況を当たり前に感じているかも知れません。
 但し手書きとなる補充券類、年号が入らない車内補充券など不正使用される可能性が高い券種については厳しく回収
審査されている事は昔と変わっていないようです。

 一方でコレクション用に補充券を発行して下さる現場もありますが、どちらかと云えば使用しない事を前提に応じて
頂ける場合が多いです。この場合は実際に使用しない(出来ない状況の)切符を発行する事自体に矛盾を感じるかも知
れませんが、愛好家の要望に応える或る意味苦肉の策とも云えます。

 なお実際に使う切符を補充券などで入手した場合は(本来ルールですから当然なのですが)到着駅にて回収される事
を覚悟しておかねばなりません。「貰えるのが当然」と云う誤った権利意識はトラブルの元ですから注意して下さい。
 あくまでも規程では回収する事が原則となっています。持ち帰れる場合は御好意に感謝しましょう。



6.他人に迷惑をかけるべからず
 漠然と「迷惑をかけるな」と云われても、余りピンと来ないかも知れませんね。
 ここで云う「他人」とは直接的には掛員、一般客、そして同好の仲間です。但し同好の仲間は常に他人であるとは限
りません。

 幾ら初心者の皆さんでも明らかに反社会的な行為、非常識的な行為は迷惑千万である事など先刻御承知でしょうが、
問題なのは「自覚の無い迷惑行為」です。その行為、要求がルール違反である事を知らない、先方に迷惑を掛けている
自覚が無い、或いは「自分一人くらいなら大丈夫だろう」と云う特別意識、実はこれらが一番厄介なのです。

 これらを回避するには正しいルールを学び、理解しておく事が必要です。尤も勉強して知識を増やす事は必要不可欠
ですが、知識のみに逸ると却って様々なトラブルで苦しむ羽目になります(重要なので敢えて前述を繰返します)。


 転ばぬ先の杖 〜 アクティブな収集家に捧ぐ提言集 〜
 
0.懲りずに精神論!
  特にマニアと呼ばれる人たちは猜疑心、嫉妬心などマイナス思考が強いです。
  マイナス思考は憎悪を生むだけです。良い事など何一つありません。
  リスクヘッジとして最悪を想定する事とは違います。履き違えないで下さい。

  今、お読みになっているあなたが前述のような奴だ!
  と云っているのではありません。
  でもほんの少しでも思い当たるフシがあるのでしたら、直した方が今後のためですね。

  先ずは何事もプラス思考、向上心を以て臨む事です。
  そして自ら行動を起こす事。
  他力本願で誰かの報告をパソコンの前で待っているだけでは駄目です。

  本当に自分が欲しい情報は自分が獲得に動かなければ入手出来ません。
  ネット検索は「一方的に待つだけで何もしないよりは幾分マシ」ですが、自ら行動した事にはなりません。
  一般的に人は行動しない(出来ない)理由、言い訳探しが上手です。
  でも、そんな行為こそ不毛なだけで、根本的な問題解決にはなりません。
  今直ぐにでも「しない、出来ない」理由探しは止めて、出来るための方法を模索すべきです。

  ●●だから行動しない、出来ない ⇒ どうやったら出来るのか へ発想転換!

  また元来人は怠け者、横着です。
  パソコンに向かっているだけで、実際に足で稼ぐ人と同じ成果を挙げられるのであれば、楽な方を選びます。
  でも本当に同じ成果なんでしょうか?

  「伝わって来た情報だけ」で判断すると同じように感じるかも知れませんが、実際は足で稼ぐ方が収穫は当然多い
  ですね。これアタリマエ!

  物事を表面的にしか捉えられない人には理解出来なくても、同じ事柄を側面、或いは裏面まで捉える事が出来る人
  にとっては、その違いが明確に解るのです。
  実際に行動した人しか見えないものは、行動しない人には未来永劫、見る事は出来ません。



1.収集家の立場 〜私たちは良くも悪くも一般客とは区別されている〜
 一般年収三百万と云う厳しい時代、使いもしない切符をわざわざお金を払って買っているのだから、当然私達は売上
増収に協力している上得意様ではないのか、と考えがちですが、それは奢った思想でありましょう。
 また昨今私達に対して理解を示し、友好的な掛員の方が多くなりましたが、全ての掛員に対して同様の対応を求める
のも、我々の甘えた思想であると言えます。

 先方から上得意様と有難がられる事があっても、謙虚な気持ちと感謝の気持ちは忘れずにいたいものです。
 大名買いしても殿様になるべからず。
 


2.趣味活動 〜私たちの要望は非日常的な需要である〜
 上の基本事項で述べた通り切符は有価証券ですから、通常の流れとしては

    発行 ⇒ 使用 ⇒ 回収 ⇒ 審査 ⇒ 一定期間保管 ⇒ 処分

                   となり、通常利用客の手にあるのは、「発行」から「回収」までの間です。

 尤も実際の使用、不使用については利用者に委ねられていますから、購入した事によって使用を強要される事はあり
ませんが、普通は相応のサービスを受ける為に代金を支払い、その契約が締結された事を証明するものが切符ですから
収集趣味という行為は切符そのものに価値観を見出し、それに対して本来サービスを受けるだけの代金を支払っている
事になります。

 近年、切符収集趣味は鉄道事業者には広く認識されつつありますが、他の交通機関、例えば乗合自動車(バス)や船
舶事業者の認知度は低いのが現状です。また税理上の都合から使用に供さない切符発行を拒否する事業者も少なくあり
ませんから注意が必要です。

 従って私達の社会的な立場や世間一般の収集趣味に対する評価を的確に把握することで、より円滑な趣味活動が出来
るようになります。自分の周りが見えて来れば、掛員や一般の利用者など周囲に対する配慮が自然と出来るようになり
ますし、つまらない事で不愉快な思いをする事も無くなるでしょう。



3.自覚せよ! 〜無意識に「収集家の都合」を振り翳していることを!!〜
 近年は収集家を当て込んで、掛員が私達の要望に対し理解を示す姿勢が窺える時代となりましたが、本来はその逆で
私たちは収集趣味を愉しむ以上、必要最低限のルールを理解しておく義務がある筈です。
 ここで云うルールとは趣味人として必要な社会性に限らず、関係する分野における規則規程や法令等を含めたものを
指します。

 #尤も趣味分野に関する知識は博士クラスでも社会性に乏しい御仁では困りますが…

 趣味目的である事を告げた(明言せずとも言動や要望から先方が収集家と認識した場合も含む)上で切符を買う場合
は常に自分の都合を先方に押し付けていることを自覚すべきです。

 長年アクティブに収集趣味を続けていると、様々なトラブルに立会いますが、これらの原因を検証すると全て私達収
集家側の都合や半ば一方的な要望と、先方会社単位の規則規程や通達、指導或いは現場単位での慣習等々…の衝突でし
た。上の基本事項でも述べましたが、私たちは有価証券を趣味目的で購入する事を黙認されているだけに過ぎず、本来
現場(事業者や掛員)には趣味目的の切符を発行販売する義務など一切無いのです。
 これを踏まえておかねば今後もトラブルは絶えないでしょう。

 また普通はアポイント等取らずに突然の訪問となるでしょうから、始業直後、終業間際、締切集計等や一般客で混雑
するような時間帯は極力避ける、訪問の際は通常業務を極力妨げないように簡潔に手際良く用件を済ませる、用件が長
引きそうな場合は急いでいる人に適宜順番を譲る、…等々、相応のマナーを弁えて先方から有難がられても、煙たがら
れないようにしたいものです。

 なお現場によっては通常出さない補充式券、特別補充券、非常用硬券、非売券等は規程等により発行条件が厳しく定
められており、決して掛員の気分次第で出して貰える代物ではありませんので、無闇に食い下がる等「収集家」として
の信用と品位を失墜させるような行為は厳に慎しむべきです。
 万一平時で(奇跡的に)発行して貰えたとすれば、その掛員は始末書覚悟で協力してくれたか、或いは規則規程を良
く理解せずに収集家に盲従したことになるでしょう。何れにせよ余り無理難題を押し付けて、先方に迷惑を掛けるよう
な行為は絶対に止めましょう。



4.続・自覚せよ! 〜大名、殿様よりも偉い「困ったお客様」〜
 昨今カネを払う「顧客」としての権利意識過剰な困った御仁が引き起こすトラブルが度々問題視されています。
 特に規則規程を聞き齧った断片的な知識のみに逸る人物ほど、その傾向にあります。

 僅かでもお金を払えば生じ易い権利意識ですが、前述の本質を踏まえているのであれば、斯様なトラブルは回避可能
な筈です。少しでも覚えがある人は御自身の中に芽生えた「慢心」を払拭し、今一度初心に帰り謙虚な自分を取戻して
下さい。



5.公開情報の利用心得 〜珍券には必ず裏がある〜
 アクティブに活動する収集家の心強い味方として利用されていますが、信頼性は利用者の判断如何であり、目安程度
に認識しておく事が無難と言えるでしょう。間違いや変更に気付いた場合は利用者の礼儀として提供者に一報を入れま
しょう。苦情はNG、特に提供者ではなく、現場に入れるのはお門違いです。絶対に止めましょう。

 また個人主宰のホームページやネットオークションで切符の画像を見る機会も、この数年で爆発的に増加し、その中
でも珍しいからという理由で非売品や非常用の現行券が掲載されている場合がありますが、特に収集家に対する註釈が
無い場合も多いです。また切符収集趣味の掲示板やブログでも、同様に入手出来た正しく成果だけが伝わる場合があり
ます。このような場合、画面から得た情報だけを頼りに同じものを入手すべく奔走する人物が必ずと言って良い程出て
来る訳ですが、そのような皆さんには実際の行動に移る前に熟慮して頂きたいのです。
 確かに画像の切符所有者は現物を手にした筈ですが、果たしてそう単純に入手出来るものであるのか…?と。

 この珍券が発行された背景(日時や状況、その理由等々…)を調査する方が先ではないでしょうか。勿論調査の道程
は相応に険しい筈です。が、それを乗越えた者だけが栄冠を勝ち取る事が出来るのもまた事実です。たまたま運良く…
と言う方もおられるかも知れませんが、極稀なケースです。
 現場を突き止めて行った「だけ」では当然発券を拒否されるか、「ありません」とあっさり門前払いされるのが関の
山でしょう。

 ここで行動が先に出てしまった方にお願いしておきたいのは、「入手した人物がいる筈だ」「ネットで情報を見た」
等と言って掛員に食下がるような真似だけは止めて頂きたいのです。
 上で述べたことと繰り返しになりますが、収集家として最低限のルールを踏まえておく事(正規入手方法を知る事も
含めて)は当然必要ですし、それが出来ないからと悪たれるようでは趣味人として失格です。一社会人としても貶めら
れて然るべきでしょう。



6.切符の通信販売(郵送申込)についての考え方
 通常「切符の通信販売は行わないのが普通」であり、かつてはそれが暗黙の了解でした。
 記念切符の発売情報の一部(国鉄ならば交通博物館取扱分など)に「通販可能」と表示していた時期もありましたが
時代の流れと共にカタログ、テレビ番組、インターネットショッピングと「通販」に対する認識が一般化し、それに伴
い記念切符の通販も当たり前の時代になりました。

 また国鉄末期には駅の無人化や赤字路線の廃止が展開されましたが、当該駅の切符を求める「切符収集ブーム」が起
こり各駅に封書が殺到しました。この頃から普通券に対しての通販という概念が収集家の中で一般化されてきたのかも
知れません。
 更にJR発足後は顧客サービスの向上が叫ばれる時代となり、余程非常識な内容で無い限り、収集家の要望に対して
も「顧客のニーズ」として現場側は甘受してきたように思えます。1990年以降JR各社から硬券が順次廃止され、その
流れは徐々に中小私鉄に向かい近年の民鉄ブームに繋がって行く訳ですが、その過程において通販の手軽さが更に浸透
していった事は言うまでもありません。

 現行の普通券に関しても近年の経済状況から「硬券」「常備券」を売り文句にして集客を試みる事業所が散見される
昨今ですが、全てが同じ状況ではありません。例えば当サイトの公開資料中にありますJR各社の委託販売所では商売
というよりは殆ど地元に対する奉仕であるのが現状です。

 勿論売上増収に繋がる収集家は歓迎されますが、業務の妨げになるような迷惑行為は避けたいものです。
 通販申込(郵送依頼)については、掛員に掛ける負担は最低限(極論を言えば、目的の切符を封入して投函する手間
程度だけ)で済むように配慮した上でお願いすべきしょう。但し、受付の可否は現場責任者や担当者の方針に委ねられ
ているのが現状ですので、受けて貰えて然るべきと考えていると、手厳しい答えが返って来る場合もありますので要注
意です。

 なお関連項目として情報局資料室一覧表の解説ページに「通販に関するガイドライン」を掲載していますので併せて
御覧下さい。



7.遠征にリスクはつきもの
 時折、委託販売所訪問前に営業時間や休業日について照会のメールを頂く事があります。
 今の御時世、高い費用を掛けて遠征するのですからターゲットは確実に入手したい、安心感を得たいと云う気持ちが
解からないでもありません。

 情報過多と云われて久しい現在、切符収集趣味の世界でも関連する情報は多くの人が注目する分野では情報量過剰、
余り見向きもされない分野では情報が殆ど無い現状、また流れている情報も玉石混合なので正確性を求めて当会を選択
し、お問合せ頂いた事に対しては誇りに思います。

 ただ当会を始め、多くの情報発信サイトでは取材当日の成果を公表してはおりますが、委託販売所に詰めている掛の
スケジュールまで把握している訳ではありません。「○月×日に行くのですが大丈夫ですよね?」と同意を求められま
しても、担当者も苦笑せざるを得ません。

 現場の状況は日々変化しており、特に近年の委託販売所に於いては地元への奉仕的営業に過ぎない状況です。受託者
も現場OB、近隣商店主、町内会の世話役など様々で、家事の片手間に駅に来て乗車券を販売している主婦の方もおら
れます。取材当日に駅の営業時間(掛の詰めている時間)を確認しますが、皆さん余り明確には答えてくれません。
 それは何故か?

 普段列車が到着しても下車数名、乗車ゼロの場合が殆どの時間帯であれば出札口は開けませんし、何時来るのか判ら
ないような一見のマニア一人の為に常時詰めているような掛が実際居るでしょうか?
 国鉄末期の余剰人員活用と称して小駅に配された掛ならばまだしも、先に述べた通り、多くの受託者は副業で出札を
担当しています。斯様な状況を理解出来れば、如何にマニアの立場での要求が身勝手なものであるか判ると思います。

 私達は現地の日常を破る存在である事を自覚しましょう。そして空振りしてしまった場合のリスクヘッジとして修正
案を常に用意しておくべきです。





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